小児かかりつけ診療料の算定回数は増加、課題も明らかに
厚生労働省(以下、厚労省)は、11月10日に開催された中央社会保険医療協議会(以下、中医協)総会で、「小児かかりつけ診療料・小児科外来診療料の算定・届出状況」を公表した。それによると、小児かかりつけ診療料の算定回数は、2020年にいったん減少したものの2021年に増加したこと、また小児科外来診療料の算定回数は、2020年までは減少傾向だったが、2021年は算定回数・算定医療機関数ともに増加したことが分かった。
本調査結果は、届出医療機関数は各年7月1日時点の主な施設基準の届出状況から、算定回数は社会医療診療行為別統計(各年6月審査分)から算出。また、小児科外来診療料の算定医療機関数は、NDB(レセプト情報・特定健診等情報データベース)より保険局医療課が集計した。算定回数の増加は、2020年度診療報酬改定で小児かかりつけ診療科の対象年齢を3歳未満から6歳未満に拡大したことが奏功したものと見られる。
一方、課題も明らかになった。厚労省が示した別の調査によると、約8割の医療機関が、小児かかりつけ診療科の算定要件である時間外対応加算に関連し、「24時間対応を行うことが難しい・負担が大きい」と回答。これに対し厚労省から、外部事業者等によるICTを活用した時間外の患者の相談に対応するサービスの評価が提起されたが、診療側・支払い側の委員ともに慎重に検討すべきとの声が相次いだ。(HealthDay News 2023年11月22日)
参考文献
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00222.html
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