新たながん研究戦略を議論する「第14回今後のがん研究のあり方に関する有識者会議」(以下、有識者会議)が8月30日に開催され、「今後のがん研究のあり方について」の報告書案(暫定版)が示された。報告書案では、希少がん、小児・AYA世代のがんのドラッグラグ・ドラッグロスを指摘。具体的研究事項として、患者数及び研究者数も限られるため、未承認薬や適応外薬の実用化に関する新たな臨床試験の手法の確立を提言している。
がん研究は、現在、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の共同による「がん研究10か年戦略」に基づき進められている。有識者会議では、2024年度以降の新たながん研究戦略の策定に向け、今後のあるべき方向性と具体的な研究事項などを総合的に検討する。
また報告書案では、「採算の取りにくい小児がん、希少がんなどに対する治療薬の開発・販売には国による経済的な支援が必要ではないか」など、これまでの有識者会議で出た現行制度に関する主な意見が取り上げられた。なお、年度末に新たながん研究戦略が公表される予定となっている。(HealthDay News 2023年9月20日)
参考文献
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34935.html
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