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ORION-3(海外第Ⅱ相試験、海外データ):
心血管リスクが高いLDL-C高値の患者にレクビオを長期継続投与したときの有効性及び安全性を評価する試験
一部承認外の用法及び用量が含まれる試験デザインですが、長期継続投与試験として重要であるためご紹介します。
また、併用されているスタチンは、国内承認範囲外の用法及び用量が含まれます。併用薬についての用法及び用量等詳細は、各製品の電子添文をご確認ください。
グループ1:Day210のLDL-CのORION-1ベースラインからの変化率
主要評価項目
グループ1:Day210のLDL-CのORION-1ベースラインからの変化率(mITT集団)
【ORION-1ベースラインのLDL-C値(mITT集団:n=277)】128.9±50.23mg/dL(平均値±標準偏差)
*:有意差あり(両側p値<0.05)
※1 ベースライン及びDay210の検査値が欠測ではない被験者数
※2 平均値[95%CI]
社内資料:海外第Ⅱ相試験(ORION-3)(CTD2.7.6-4.1.7)[20230065][承認時参考資料](承認時に評価された資料)
Ray KK, et al. Lancet Diabetes Endocrinol 2023; 11(2): 109-119[20230046]
[利益相反]本研究はノバルティスから資金提供を受けた。著者のうち5名は論文投稿時にノバルティスの社員であった。
その他にノバルティスから講演料、コンサルタント料等の支援を受領した者が含まれる。
Day1440までの各評価時点におけるLDL-CのORION-1ベースラインからの変化率
副次評価項目
グループ1:Day30、90、180、270、360、390、450、540、570、630、720、810、870~900、990、1080、1170、1260、1350、1440のLDL-CのORION-1ベースラインからの変化率(mITT集団)
平均値±標準偏差(%)
n:ベースライン及び該当する評価時点の検査値が欠測ではない被験者数
※ Day810の投与は、探索的目的で当初の試験デザインによりこの1回に限り90日の投与間隔で行われた。
社内資料:海外第Ⅱ相試験(ORION-3)(CTD2.7.6-4.1.7)[20230065][承認時参考資料](承認時に評価された資料)
Ray KK, et al. Lancet Diabetes Endocrinol 2023; 11(2): 109-119[20230046]
[利益相反]本研究はノバルティスから資金提供を受けた。著者のうち5名は論文投稿時にノバルティスの社員であった。
その他にノバルティスから講演料、コンサルタント料等の支援を受領した者が含まれる。
参考
グループ1:各評価時点におけるLDL-CのORION-1ベースラインからの変化率の推移(mITT集団)
※ Day810の投与は、探索的目的で当初の試験デザインによりこの1回に限り90日の投与間隔で行われた。
社内資料:海外第Ⅱ相試験(ORION-3)(CTD2.7.6-4.1.7)[20230065][承認時参考資料](承認時に評価された資料)
Ray KK, et al. Lancet Diabetes Endocrinol 2023; 11(2): 109-119[20230046]
[利益相反]本研究はノバルティスから資金提供を受けた。著者のうち5名は論文投稿時にノバルティスの社員であった。
その他にノバルティスから講演料、コンサルタント料等の支援を受領した者が含まれる。
レクビオの最長4年間の安全性(SAF)
ORION-3における副作用はグループ1(N=284)で、79例(27.8%)に認められました。
1.0%以上に発現した副作用(基本語別)は、注射部位反応が16例(5.6%)、注射部位紅斑が12例(4.2%)、注射部位疼痛が12例(4.2%)、注射部位発疹が8例(2.8%)、筋肉痛が7例(2.5%)、注射部位内出血が4例(1.4%)、肝酵素上昇が4例(1.4%)、筋痙縮が4例(1.4%)、疲労が3例(1.1%)、注射部位変色が3例(1.1%)、四肢痛が3例(1.1%)でした。
重篤な副作用はグループ1(N=284)において、3例(1.1%)に認められました。内訳は肝線維症、洞性頻脈、急性胆嚢炎が各1例でした。投与中止に至った副作用はグループ1(N=284)において、7例(2.5%)に認められました。内訳は筋肉痛が2例、肝酵素上昇、肉離れ、上咽頭炎、悪心、皮膚色素脱失、肝機能検査異常が各1例(上咽頭炎、筋肉痛は同一症例に発現)でした。死亡に至った副作用は認められませんでした。
ORION-31、2)
心血管リスクが高いLDL-C高値の患者にレクビオを長期継続投与したときの有効性及び安全性を評価する試験
1)社内資料:海外第Ⅱ相試験(ORION-3)(CTD2.7.6-4.1.7)[20230065][承認時参考資料](承認時に評価された資料)
2)Ray KK, et al. Lancet Diabetes Endocrinol 2023; 11(2): 109-119[20230046]
[利益相反]本研究はノバルティスから資金提供を受けた。著者のうち5名は論文投稿時にノバルティスの社員であった。
その他にノバルティスから講演料、コンサルタント料等の支援を受領した者が含まれる。
試験概要
目的
ORION-1を完了した患者を対象に、レクビオ300mgを皮下投与したときの長期間の有効性、安全性を評価する。
試験デザイン
多施設共同、第Ⅱ相、非盲検、長期継続投与試験
対象
ORION-1を完了した患者
症例数
登録例数、ITT集団※1:いずれも382例(グループ1:290例、グループ2:92例)
modified ITT(mITT)集団※2:365例(グループ1:277例、グループ2:88例)
安全性解析対象集団(SAF)※3:374例(グループ1:284例、グループ2:90例)
※1 本試験に組み入れたすべての被験者。
※2 治験薬を1回以上投与され、ORION-3ベースラインとDay210のLDL-C測定値を有するすべての被験者。
※3 治験薬を1回以上投与されたすべての被験者。患者背景はSAF(グループ1:284例、グループ2:90例)を対象に示した。安全性の評価の対象(SAF)はグループ1の284例及びグループ2の90例のうちDay360にレクビオに切り替えた87例とした。
主な選択基準
- ORION-1を完了し、レクビオ及びエボロクマブの投与が禁忌に該当しない患者。
- 自己注射が可能な患者。
主な除外基準
試験登録前90日以内に抗PCSK9抗体による治療を受けた患者。
投与方法
ORION-1でレクビオを投与された被験者をグループ1とし、試験期間を通してレクビオ300mgを皮下投与した。ORION-1でプラセボを投与された被験者をグループ2とし、最初の1年間はエボロクマブ140mgを皮下投与(Day1は治験担当医師による投与、以降はDay336まで自己投与)し、2年目以降はレクビオ300mgを皮下投与した。エボロクマブからレクビオへの切り替えは、以下の2つの方法のいずれかにランダムに割り付けた。
● Transition 1(段階的投与): | Day336にエボロクマブを最終投与(自己投与)し、Day360にレクビオの初回投与を受けた。 |
● Transition 2(同時投与): | Day336にエボロクマブを自己投与し、Day360に治験担当医師によるエボロクマブの最終投与及びレクビオの初回投与を受けた。 基礎治療は抗PCSK9抗体を除く脂質低下剤とし、スタチンは最大耐用量を投与することとした。 |
主要評価項目
グループ1:Day210のLDL-CのORION-1ベースラインからの変化率
副次評価項目
● グループ1: | Day30、90、180、270、360、390、450、540、570、630、720、810、870~900、990、1080、1170、1260、1350、1440のLDL-CのORION-1ベースラインからの変化率 |
● グループ1: | レクビオの長期の安全性及び忍容性 等 |
解析計画
【主要評価項目】
LDL-Cの変化率の要約統計量及び平均値の95%CIを示した。
1標本t検定を用いてDay210のLDL-CのORION-1ベースラインからの変化率が0か0以外かを検定し、p値(両側検定)を示した。
【副次評価項目】
LDL-Cの変化率の要約統計量及び平均値の95%CIを示した。
患者背景(人口統計学的特性:ITT集団)
※1 n=286
※2 n=91
n:ベースラインの検査値が欠測ではない被験者数
患者背景(疾患特性:SAF)
本邦で承認されたエボロクマブの〈家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体及び高コレステロール血症〉に対する用法及び用量(抜粋)は「通常、成人にはエボロクマブ(遺伝子組換え)として140mgを2週間に1回又は420mgを4週間に1回皮下投与する。」である。
6. 用法及び用量
通常、成人にはインクリシランナトリウムとして1回300mgを初回、3ヵ月後に皮下投与し、以降6ヵ月に1回の間隔で皮下投与する。