アフィニトール
結節性硬化症(TSC)
監修:大野耕策 先生(鳥取大学名誉教授)
思春期(13~19歳)における特徴的な症状
思春期(13~19歳)に多く出現、顕著な所見
……シャグリンパッチ、腎血管筋脂肪腫(腎AML)等
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シャグリンパッチは、結節性硬化症患者の5歳以下では25%、5歳以上では50%に認められる皮膚病変で、思春期以降に発現します。通常、色素沈着した皮膚で覆われ、不規則な境界線と粗い表面を有する楕円形の結合組織像を呈します。背部、特に腰仙部、腹部に非対称性に好発します。10㎝以上の大きさの病変がある場合は、患者の希望を考慮して外科的切除をおこないます。
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腎血管筋脂肪腫(腎AML)は、結節性硬化症患者の70~90%に認められると報告されていますが、調査により発現率はさまざまです。初発年齢は乳幼児期のこともありますが、通常3歳以降に認められ、加齢とともに増加します。無症状で血液検査等でも異常が認められませんが、腫瘍が増大すると自然破裂や急性出血による大量出血性ショックや、腎機能低下のリスクが高まるため、定期的なモニタリングが不可欠です。結節性硬化症に伴う腎AMLに対するアフィニトール ®(一般名 エベロリムス)の有効性・安全性に関してはこちらをご覧ください。
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結節性硬化症では、腎嚢胞あるいは多発性嚢胞腎が認められることがあります。腎嚢胞は年齢に関係なく20~50%に発現するといわれています。通常は無症状ですが、腫瘍が大きくなると腎機能障害や高血圧の原因になることがあります。
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結節性硬化症に伴う腎病変は、良性である場合がほとんどですが、まれに悪性腫瘍(腎細胞癌)が発現することがあります(結節性硬化症患者における発現率は2~4%)。一般の腎細胞癌の罹患年齢よりも若年で発現しやすいと報告されています。
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結節性硬化症に伴う症状については、定期的にモニタリングをおこなうことが大切です。検査の一覧はこちらをご覧ください。
年齢期別からみる結節性硬化症の症状
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