薬効薬理
タブレクタの作用機序
1)Kong-Beltran, M., et al.: Cancer Res. 66(1), 283-289, 2006(COIなし) 2)Liu, X., et al.: Clin Cancer Res. 17(22), 7127-7138, 2011 (本論文のすべての著者はIncyte社の社員である) 3)Christensen, JG., et al.: Cancer Lett. 225(1), 1-26, 2005(COIなし) 4)Baltschukat, S., et al.: Clin Cancer Res. 25(10), 3164-3175, 2019 (本論文のすべての著者はノバルティスの社員である)
NSCLC患者では、METシグナル伝達経路が亢進し腫瘍が増殖するMET 遺伝子エクソン14スキッピング変異が認められており1) 、MET 遺伝子エクソン14スキッピング変異はドライバー因子であると考えられています。
MET 遺伝子エクソン14スキッピング変異を有するNSCLCでは、膜近傍ドメインの欠失によりMETシグナル伝達経路の制御異常が生じ、下流のシグナル伝達経路(RAC/RHO、PI3K/AKT、ERK/MAPK、STAT3/5等)が亢進することで、腫瘍の増殖、生存、浸潤・転移、及び血管新生が促されると考えられています1,2,3) 。
タブレクタは、METに対する選択的な阻害剤で、in vitro においてチロシンキナーゼのアデノシン三リン酸(ATP)結合部位を競合的に阻害します。また、MET下流のシグナル因子のリン酸化を阻害することで、METの活性化に基づく細胞増殖、生存、及び遊走に対して阻害作用を示しました2) 。
In vivo においても、MET 遺伝子エクソン14スキッピング変異を有するNSCLC患者由来腫瘍組織を異種移植した非肥満性糖尿病/重度複合免疫不全マウスに対して抗腫瘍効果を示しました4) 。
タブレクタの作用機序(模式図)
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タブレクタの【効能又は効果】は以下の通りです。
【効能又は効果】 :MET 遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌