疾患について
ガイドラインにおける抗体製剤の位置づけ(成人)
アレルギー総合ガイドライン 2019 ‒ 成人喘息 ‒
段階的薬物投与プラン
表1 喘息治療ステップ(アレルギー総合ガイドライン 2019,p.72)
3)喘息治療の4つのステップ(アレルギー総合ガイドライン 2019,p.73)
④ 治療ステップ4/長期管理薬(+追加療法)
高用量ICSとLABAに加えて、LAMA、テオフィリン徐放製剤、LTRAの複数を併用する。これらの薬剤を可能な限り投与した上でも喘息コントロールが困難な難治症例では、抗IgE抗体製剤、抗IL-5抗体製剤、抗IL-5受容体α鎮抗体製剤、または抗IL-4受容体α鎮抗体製剤、あるいは気管支熱形成術(BT)の施術を検討する。
通年性アレルゲンに感作されていて、かつ血清総IgEが治療標的範囲内(30~1,500IU/mL)にある場合は、抗IgE抗体(オマリズマブ)の有用性が示されている。投与16週後に投与効果を判定して効果が認められれば継続し、効果が認められない場合には漫然と投与を継続しない。
経口ステロイド薬は短期間の間欠的な投与を原則として、可能な限り連用を回避する。具体的には、プレドニゾロン0.5mg/kg前後または同等量を短期間(通常1週間以内)投与するが、コントロール不十分で連用が必要な場合は、経口ステロイド薬(プレドニゾロン)を用いて維持量が最少量(5mg程度)になるように1日1回ないし隔日に投与する(長期間投与例で減量・中止する場合には副腎不全に注意する)。経口ステロイド薬の減量が困難な場合は生物学的製剤やBTによる治療を検討する。