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加齢黄斑変性(AMD)

日本人を含む国際共同第Ⅲ相試験(HAWK:C001試験)
有効性

(1)最高矯正視力スコアのベースラインからの変化量
(主要評価項目:48週、その他の副次評価項目:96週、各評価時点)

48週の最高矯正視力スコア※1のベースラインからの変化量(最小二乗平均値)はベオビュ6mg群6.6文字、アフリベルセプト2mg群6.8文字でした。投与群間差(ベオビュ6mg群-アフリベルセプト2mg群)(95%信頼区間)は-0.2 (-2.1、1.8)文字と95%信頼区間の下限が非劣性マージンの-4文字を上回ったことから、ベオビュ6mg群のアフリベルセプト2mg群に対する非劣性が検証されました(片側p<0.0001、ANOVA※2)。

最高矯正視力スコアのベースラインからの変化量最高矯正視力スコアのベースラインからの変化量

※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインの最高矯正視力区分(≦55文字、56~70文字、≧71文字)、年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした
※3 片側

48週における最高矯正視力スコア※1のベースラインからの変化量において、ベオビュ6mg群のアフリベルセプト2mg群に対する非劣性が検証されました(片側p<0.0001、ANOVA※2)。
また、96週におけるベオビュ6mg群の最高矯正視力スコアのベースラインからの変化量(最小二乗平均値)は+5.9文字でした。

最高矯正視力スコアのベースラインからの変化量の推移

※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインの最高矯正視力区分(≦55文字、56~70文字、≧71文字)、年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした

(2)最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量
(最も重要な副次評価項目:36~48週の平均値)

36~48週の最高矯正視力スコア※1のベースラインからの平均変化量(最小二乗平均値)はベオビュ6mg群6.7文字、アフリベルセプト2mg群6.7文字でした。投与群間差(ベオビュ6mg群-アフリベルセプト2mg群)(95%信頼区間)は0.0(-1.9、1.9)文字と95%信頼区間の下限が非劣性マージンの-4文字を上回ったことから、ベオビュ6mg群のアフリベルセプト2mg群に対する非劣性が検証されました(片側p<0.0001、ANOVA※2)。

最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量最高矯正視力スコアのベースラインからの平均変化量

※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインの最高矯正視力区分(≦55文字、56~70文字、≧71文字)、年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした
※3 片側

(3)ベースラインからの最高矯正視力スコアの増加が15文字以上、または84文字以上の患者の割合
(その他の副次評価項目:48週及び96週)

48週及び96週のベースラインからの最高矯正視力スコア※1の増加が15文字以上、または84文字以上の患者の割合は、ベオビュ6mg群で33.6%及び34.2%であり、アフリベルセプト2mg群の25.4%及び27.0%に比べて有意に高いことが示されました(それぞれp=0.0136、p=0.0313、ロジスティック回帰※2)。

ベースラインからの最高矯正視力スコアの増加が15文字以上、または84文字以上の患者の割合ベースラインからの最高矯正視力スコアの増加が15文字以上、または84文字以上の患者の割合

※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインの最高矯正視力区分(≦55文字、56~70文字、≧71文字)、年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした

(4)ベースラインからの最高矯正視力スコアの減少が15文字以上の患者の割合
(その他の副次評価項目:48週及び96週)

48週及び96週のベースラインからの最高矯正視力スコア※1の減少が15文字以上の患者の割合は、ベオビュ6mg群で6.4%及び8.1%、アフリベルセプト2mg群で5.5%及び7.4%と、両群間に有意差は認められませんでした(それぞれp=0.6198、p=0.7210、ロジスティック回帰※2)。

ベースラインからの最高矯正視力スコアの減少が15文字以上の患者の割合ベースラインからの最高矯正視力スコアの減少が15文字以上の患者の割合

※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインの最高矯正視力区分(≦55文字、56~70文字、≧71文字)、年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした

(5)投与継続状況

1)試験開始から12週間隔投与を維持した患者の割合(その他の重要な副次評価項目:48週、その他の副次評価項目:96週

ベオビュ6mg群で試験開始から12週間隔投与を維持した患者の割合は、48週で55.6% 、96週で45.4%でした。

試験開始から12週間隔投与を維持した患者の割合

※48週前最後の疾患活動性評価時点である44週まで12週間隔投与を継続した患者の割合と、96週前最後の疾患活動性評価時点である92週まで12週間隔投与を継続した患者の割合をKaplan-Meier法を用いて推定

試験開始から12週間隔投与を維持した患者の割合

2)導入期直後から12週間隔投与を維持した患者の割合(その他の重要な副次評価項目:48週、その他の副次評価項目:96週

ベオビュ6mg群で導入期直後から12週間隔投与を維持した患者の割合は、48週で85.4%、96週で69.6%でした。

導入期直後から12週間隔投与を維持した患者の割合

※48週前最後の疾患活動性評価時点である44週まで12週間隔投与を継続した患者の割合と、96週前最後の疾患活動性評価時点である92週まで12週間隔投与を継続した患者の割合をKaplan-Meier法を用いて推定

導入期直後から12週間隔投与を維持した患者の割合

(6)16週で疾患活動性を示した患者の割合
(その他の副次評価項目:16週)

16週で疾患活動性を示した患者の割合において、ベオビュ6mg群のアフリベルセプト2mg群に対する優越性が検証されました(片側p=0.0013、ロジスティック回帰※1)。

16週で疾患活動性を示した患者の割合16週で疾患活動性を示した患者の割合

95%信頼区間はブートストラップ法を用いて算出した
※1 年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした
※2 片側

(7)中心窩網膜厚のベースラインからの変化量
(その他の副次評価項目:16週、48週、36~48週の平均値及び96週、各評価時点)

16週及び48週の中心窩網膜厚※1のベースラインからの変化量(最小二乗平均値)は、ベオビュ6mg群-161.4μm及び-172.8μm、アフリベルセプト2mg群-133.6μm及び-143.7μmでした。投与群間差(ベオビュ6mg群-アフリベルセプト2mg群()95%信頼区間)はそれぞれ-27.8(-45.1、-10.5)μm及び-29.0(-47.6、-10.4)μmで有意差が認められ、アフリベルセプト2mg群に対するベオビュ6mg群の優越性が検証されました(それぞれ片側p=0.0008及び片側p=0.0012、ANOVA※2)。
36~48週の中心窩網膜厚※1のベースラインからの平均変化量(最小二乗平均値)は、ベオビュ6mg群-172.2μm、アフリベルセプト2mg群-149.8μmでした。投与群間差(ベオビュ6mg群-アフリベルセプト2mg群)(95%信頼区間)は-22.4(-40.4、-4.4)μmで有意差は認められず、アフリベルセプト2mg群に対するベオビュ6mg群の優越性は検証されませんでした(片側p=0.0075、ANOVA※2)。
96週の中心窩網膜厚※1のベースラインからの変化量(最小二乗平均値)は、ベオビュ6mg群-174.8μm、アフリベルセプト2mg群-148.7μmで、投与群間差(ベオビュ6mg群-アフリベルセプト2mg群)(95%信頼区間)は-26.0 (-46.2、-5.9)μmでした。

中心窩網膜厚のベースラインからの変化量中心窩網膜厚のベースラインからの変化量

注)36~48週は平均変化量
※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインの中心窩網膜厚区分(<400μm、≧400μm)、年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした
※3 片側

16週及び48週における中心窩網膜厚※1のベースラインからの変化量において、ベオビュ6mg群のアフリベルセプト2mg群に対する優越性が検証されました(それぞれ片側p=0.0008及び片側p=0.0012、ANOVA※2)。

中心窩網膜厚のベースラインからの変化量の推移中心窩網膜厚のベースラインからの変化量の推移

16週及び48週における優越性検定はHAWK試験のみ実施。片側有意水準0.005として検定
※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインの中心窩網膜厚区分(<400μm、≧400μm)、年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした
※3 片側

(8)病変部の形態学的変化

1)CNV病変サイズのベースラインからの変化量(その他の副次評価項目:12週、48週及び96週)

ベオビュ6mg群のCNV病変サイズはいずれの時点でもベースラインから減少し、ベースラインからの変化量は、12週-3.8mm2、48週-4.0mm2、96週-4.1mm2でした。

CNV病変サイズのベースラインからの変化量

※欠測値はLOCF法を用いて補完

2)CNV病変を有する患者の割合(その他の副次評価項目:12週、48週及び96週)

ベオビュ6mg 群のCNV病変を有する患者の割合は、12 週 36.9%(133/360 例)、48週 21.4%(77/360例)、96週17.8%(64/360例)でした。

CNV病変を有する患者の割合

※欠測値はLOCF法を用いて補完

3)IRFまたはSRFが認められた患者の割合(その他の副次評価項目:16週、48週及び96週)

16週及び48週のIRFまたはSRFが認められた患者※1の割合において、ベオビュ6mg群のアフリベルセプト2mg群に対する優越性が検証されました(それぞれ片側p<0.0001、片側p=0.0001、ロジスティック回帰※2)。

IRFまたはSRFが認められた患者の割合IRFまたはSRFが認められた患者の割合

16週及び48週における優越性検定はHAWK試験のみ実施。片側有意水準0.01として検定
※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインのIRFまたはSRFの有無、年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした
※3 片側

4)36~48週にIRFまたはSRFが認められた回数(その他の副次評価項目:36~48週)

36~48週の4回の来院時にIRFまたはSRFが認められた回数※1は以下のとおりで、ベオビュ6mg群のアフリベルセプト2mg群に対する優越性が検証されました(片側p=0.0012、CMH検定※2)。

36~48週にIRFまたはSRFが認められた回数

※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインのIRFまたはSRFの有無、年齢区分(<75歳、≧75歳)を因子とした
※3 片側

5)sub-RPE fluidが認められた患者の割合(その他の副次評価項目:16週、48週及び96週)

16週、48週及び96週のsub-RPE fluidが認められた患者※1の割合は、ベオビュ6mg 群で18.7%、 13.5%及び10.9%であったのに対し、アフリベルセプト2mg群では27.3%、21.6%及び14.7%でした。

sub-RPE fluidが認められた患者の割合sub-RPE fluidが認められた患者の割合

※1 欠測値はLOCF法を用いて補完
※2 ベースラインのsub-RPE fluidの有無、年齢区分(<75歳、≧75歳)、群を固定効果とした