現病歴
中学生の頃から腰背部痛が出現し、特に夜間から朝方にかけて症状が強かった。初めは日中に運動で軽減されることもあったが、最近は継続的に痛みがあった。痛みとともに、首から腰の可動域が制限されることがあり、背中が硬く感じた。近医でNSAIDsが処方されて長期に内服しているが、症状は改善せずに持続していた。最近は空を見上げるのに不自由を感じるようになり全身倦怠感も感じた。原因不明の腰背部痛として当院紹介となった。
初診時
皮膚には爪異常や乾癬を認めない。末梢関節に腫脹圧痛なし。指炎なし。アキレス腱付着部の腫脹圧痛なし。両側仙腸関節に圧痛あり。Schober試験で5㎝以下であり腰椎可動域制限あり。血液検査ではCRP1.85mg/dL、赤沈34mm/hr、リウマトイド因子陰性、抗CCP抗体陰性、抗核抗体陰性であった。便潜血2回陰性。単純X線骨盤正面像を示す(写真1)。