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症例報告 156 [主訴: 頭部の脱毛斑]

<症例> 46歳、女性
<主訴> 頭部の脱毛斑
<既往歴> 子宮筋腫、小児喘息
<家族歴> 特記すべきことなし
(症例提供) 大阪市立大学大学院 医学研究科 皮膚病態学 講師 菅原 弘二 先生
(監修) 大阪市立大学大学院 医学研究科 皮膚病態学 教授 鶴田 大輔 先生

解答と解説

診断名

  • 瘢痕性脱毛症

鑑別診断

  • 円形脱毛症、尋常性乾癬

検査、原因、治療法

  • 病理組織像では、毛包峡部周囲のリンパ球中心の炎症細胞浸潤、毛包構造の破壊像を認め(図2)、瘢痕性脱毛症と診断した。
    表皮真皮境界部に液状変性も認める(図3)ことから、瘢痕性脱毛症の中でも、慢性皮膚エリテマトーデスと考えた。
    血液検査上、抗核抗体(核小体型)が80倍であったものの、抗ds-DNA抗体、抗Sm抗体、抗SS-A抗体、抗SS-B抗体はすべて正常範囲内であった。
    甲状腺機能にも異常を認めなかった。

    瘢痕性脱毛症は不可逆性の脱毛症であるため、早期の診断が重要である。
    診断のためには、本症例のように皮膚生検が有用である。

図2

図2


図3

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皮膚科領域

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