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症例報告 149 [主訴: 腹部の多発性結節]

<症例> 63歳、女性
<主訴> 腹部の多発性結節
<家族歴> 特記すべき事項なし
<既往歴> シェーグレン症候群
(症例提供) 鳥取大学医学部附属病院 皮膚科 助教 伊藤 亜矢子先生
(監修) 鳥取大学 皮膚病態学 教授 山元 修先生

解答と解説

A1.診断名

  • 皮膚限局性結節性アミロイドーシス

A2.鑑別診断

  • サルコイドーシス

A3.検査、原因、治療

皮膚生検にて、真皮浅層から皮下脂肪組織にかけて均一な好酸性物質の沈着を認めた(図2)。この物質はdirect fast scarlet染色にて橙赤色に染色され(図3)、かつ過マンガン酸カリウム処理に抵抗性を示しALアミロイドと考えた。精査にて骨髄腫を疑う所見はなく、他臓器へのアミロイド沈着を示唆する所見もなかった。上記より皮膚限局性結節性アミロイドーシスと診断した。結節の切除術を行なったが2年後に新生した。本症の全身性アミロイドーシスへの移行はまれであるが、結節が多発した症例の中には全身性アミロイドーシスへ移行したものもあり、定期的に全身検索を行いながら経過観察中である。

写真2

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皮膚科領域

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