製品について:
臨床成績〔ASCLEPIOS I・II試験 有効性〕
ASCLEPIOS I試験・ASCLEPIOS II試験 主要評価項目 〈優越性検証〉 検証的解析結果 年間再発率 海外データ
年間再発率(推定値)は、ASCLEPIOS I試験ではテリフルノミド群の0.22に対し、ケシンプタ群では0.11、ASCLEPIOS II試験ではテリフルノミド群の0.25に対し、ケシンプタ群では0.10と、両試験ともに2群間で有意差が認められ(いずれもp<0.001、負の二項回帰モデル)、年間再発率の低下率は各々50.5%および58.5%でした。
主要評価項目の年間再発率について、テリフルノミド群に対するケシンプタ群の優越性が検証されました。
年間再発率(FAS)
【判定基準】
◎再発:
新たな神経学的な異常の発現、または以前から認められたが安定もしくは軽快していた神経学的異常の悪化(臨床的脱髄イベント)が、前回の臨床的脱髄イベントの発生から30日以上経過後に認められた場合を「再発」と定義した。なお、当該異常は24時間以上持続する必要があり、発熱や感染を伴わない(体温は37.5°C未満)。
◎確定再発:
治療担当医師とは異なるEDSS評価者が評価したEDSSに臨床的に重要な変化、すなわち、利用可能な前回のEDSS評価(再発中のEDSS評価は除く)と比べてEDSS 0.5以上増加、または2種類以上の機能別障害度(FS)が1以上増加、もしくは1種類のFS(膀胱直腸機能および大脳機能を除く)が2以上増加した場合に、「確定再発」として取り扱った。なお、治療担当医師は、被験者の有害事象、MS再発を含む日常の治療を管理し、試験実施の全般を担う者と定義した。
社内資料:海外第III相試験(G2301試験)[承認時評価資料] 社内資料:海外第III相試験(G2302試験)[承認時評価資料]
ASCLEPIOS I試験・ASCLEPIOS II試験 主要評価項目 サブグループ解析 患者背景別にみた年間再発率海外データ
事前に計画したサブグループ解析として、患者背景別にみた年間再発率を、2試験を併合した海外第III相併合データを用いて評価したところ、下記の結果が示されました。
患者背景別にみた年間再発率 (海外第III相併合データ:FAS)
負の二項回帰モデル
〔対数リンク関数を使用し、試験、投与群、検討対象の部分集団、部分集団と投与群の交互作用を共変量、被験者毎の試験期間(年)の自然対数をオフセット変数とした〕
type-3 test
(部分集団と投与群の交互作用を伴う拡張モデルをデータに適合させ、試験間の相違を部分集団毎の投与群の交互作用のtype-3 testを用いて検定し、p値を算出)
N:各部分集団の被験者数
社内資料:海外第III相試験(G2301試験)[承認時評価資料] 社内資料:海外第III相試験(G2302試験)[承認時評価資料]
ASCLEPIOS I試験・ASCLEPIOS II試験 主要な副次評価項目 〈優越性検証〉検証的解析結果 EDSSに基づく6ヵ月持続する障害増悪が認められるまでの期間海外データ
総合障害度スケール(EDSS)に基づく6ヵ月持続する障害増悪(6mCDW)が認められるまでの期間を、2試験を併合した海外第III相併合データを用いて評価したところ、ケシンプタ群のほうがテリフルノミド群と比べて長く、6mCDW発現のハザード比は0.675[95%信頼区間:0.498-0.916]と、6mCDWの発現リスクが32.5%有意に減少しており(p=0.012、層別Cox比例ハザードモデル)、テリフルノミド群に対するケシンプタ群の優越性が検証されました。
6mCDWが認められるまでの期間(海外第III相併合データ:FAS)
【判定基準】
◎EDSSに基づく障害増悪:
ベースラインのEDSSが0の被験者ではベースラインからEDSSが1.5以上増加した場合、1.0~5.0の被験者ではベースラインから1以上増加した場合、5.5以上の被験者ではベースラインから0.5以上増加した場合を「EDSSに基づく障害増悪」と定義し、規定来院外を含むすべてのEDSSで「障害増悪」の基準を満たす必要がある。
社内資料:海外第III相試験(G2301試験)[承認時評価資料] 社内資料:海外第III相試験(G2302試験)[承認時評価資料]
ASCLEPIOS I試験・ASCLEPIOS II試験 主要な副次評価項目〈優越性検証〉 検証的解析結果 1スキャンあたりのGd造影T1病変数 海外データ
1スキャンあたりのガドリニウム(Gd)造影T1病変数(調整済平均値)は、ASCLEPIOS I試験ではテリフルノミド群の0.4523個に対し、ケシンプタ群では0.0115個、ASCLEPIOS II試験ではテリフルノミド群の0.5141個に対し、ケシンプタ群で0.0317個と、両試験ともに2群間で有意差が認められ(いずれもp<0.001、負の二項回帰モデル)、病変数の減少率は各々97.5%および93.8%でした。
1スキャンあたりのGd造影T1病変数について、テリフルノミド群に対するケシンプタ群の優越性が検証されました。
1スキャンあたりのGd造影T1病変数(FAS)
社内資料:海外第III相試験(G2301試験)[承認時評価資料] 社内資料:海外第III相試験(G2302試験)[承認時評価資料]
ASCLEPIOS I試験・ASCLEPIOS II試験 主要な副次評価項目 〈優越性検証〉検証的解析結果 年間の新規または拡大T2病変数海外データ
二重盲検投与期の最終スキャン時における年間の新規または拡大T2病変数(調整済平均値)は、ASCLEPIOS I試験ではテリフルノミド群の4.00個に対し、ケシンプタ群では0.72個、ASCLEPIOS II試験ではテリフルノミド群の4.15個に対し、ケシンプタ群では0.64個と、両試験ともに2群間で有意差が認められ(いずれもp<0.001、負の二項回帰モデル)、病変数の減少率は各々81.9%および84.5%でした。
年間の新規または拡大T2病変数について、テリフルノミド群に対するケシンプタ群の優越性が検証されました。
年間の新規または拡大T2病変数(二重盲検投与期の最終スキャン時)(FAS)
社内資料:海外第III相試験(G2301試験)[承認時評価資料] 社内資料:海外第III相試験(G2302試験)[承認時評価資料]